【徳島県】「日本人の忘れもの」を伝える空飛ぶ写真家 太田 光俊さん(平成15年度1次隊/サモア/建築設備)[2010年4月15日掲載]

途上国の人々の生活を良くするために自らの技術や経験を活かす協力隊。
だが、現地での活動や生活体験をとおして、日本人が忘れてしまったものに気付かされる帰国隊員は多い。

太田光俊さん(平成15年度1次隊/サモア/建築設備)は、そんな「日本人の忘れもの」を帰国後も探し続け、得意の「空撮映像」も交えたユニークな講演をとおし、地元徳島の人々に伝えている。

帰国隊員が出身地などで体験談を語る出前講座。なかでも太田さんのそれは、自ら世界各国を周り集めた「日本人の忘れもの」について一緒に考えるというもの。

きっかけは、世界一周から


 

帰国して1年が過ぎた2006年。協力隊の派遣国であったサモアを出発地とし、西周りで世界一周を開始した。訪問する国の小学校を訪ね、飛び込み授業を行う。「あなたの大切なもの」というテーマで、子どもたちに自分が大切にしているものを描いてもらう。

「 花、木 、家、バス・・・。国が違うと大切にしているものも違う。“お金” と書いた子がいて、理由を聞くと、お父さんが働きに出なくてもいいから、と言う。父親思いの子どもの気持ちを考えさせられた」

逆に日本の子どもたちに問いかけたときは、「『自分のもの』を大切にしている、というのが多かった」。

こうして集めた各国の「大切なもの」を講演での教材にする。
講座の半分は映像を見せ、聴講者が疑似体験から感情移入できる内容になっている。大切なもの探しとともに太田さんは、訪問した国でモーターパラグライダーに乗って空撮する写真家でもある。

アンコールワット、ヒマラヤ山脈、南太平洋の島々、サハラ砂漠など、飛んだ国は15カ国におよぶ。「フィジーの小さな島に着陸したら、島民が大列をなしていきなり握手会がはじまった。後で理由を訊くと、空からこの島に来たのは君が初めてだ、ということでした(笑)」

空撮の映像ももちろん出前講座で披露され、子供も大人も目を輝かせて食い入るように見るそうだ。


 

太田さんは各国で撮影した写真を収めた『世界のしあわせ』と題した本の出版を目指している。

「裕福になるのが幸せではなく、幸せは人と人のつながりにある 『仕合せ』によって生まれる、その大切さを伝えたい」

普段は地元徳島で、父親が経営する工場で、機械や設備の修理やメンテナンスを行う整備士として腕を振っている。あくまでも出前講座と写真家を本業としていくため、時間が調整できる現職に身を置くことにした。本業にできるほどの収入には乏しく、貯金をつぶして続けているのが現状。
『世界のしあわせ』の出版による飛躍が期待される。 今年から「徳島県人権講師団」として人権教育の講師に任命された。

「いずれは県から太鼓判つきの講師になりたいと思っています」

講演活動を本業化できるよう、日々学校や教育委員会への営業に力を入れている。

 

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