【鹿児島県】「無いから創る」 富田淳也さん(平成11年度1次隊/マラウイ/野菜)[2009年10月2日掲載]


 

「自分の帰る場所は自分で創る」

就農を希望する隊員OBを過疎地に呼び込み、地域の活性化に挑む富田淳也さん(平成11年度1次隊/マラウイ/野菜)の力強い言葉である。

協力隊で培った精神と技術を思うように活かせないでいることにもどかしさを感じている人は多く、富田淳也さん(H11年1次隊/マラウイ/野菜)富田さんもその一人であった。

帰国後、富田さんは営農者となるために模索した中で、「過疎化問題」の深刻さを肌身で感じた。帰国隊員の活躍を投じることで解決の道を開いていけると考え、鹿児島で地域活性化の実践に取り組んでいる。

自身の経験、研究を活用したプロジェクト


 

富田さんの実践はプロジェクトという形で進められている。プロジェクト計画は富田さんが農村各地を渡り歩いた経験と、研究者として大学関係者との人脈を築いてきたことをフルに活かしたもの。単に起業者を集めることが目的ではなく、営農者同士が互いに経営を支え合うシステムを創り、次なる帰国隊員の職場創りや、再び海外の活動に参加し易い環境を創ることがプロジェクトの狙いである。

まさに過疎地が帰国隊員にとって国内外の活動拠点となる絵図だ。おそらく、
「ゴメン、収穫作業お願いしてもいい? 来週マラウイの農場に行かねばならんのよ」
「おお!任せとけ! マラウイの干ばつ深刻みたいだね~。早く飛んで行きなさい」
畑のまん中でこんなやり取りをするのだろうと、想像するだけで面白い。


 

5年前、富田さんは営農場所を見つけるために九州を旅した。限界集落の深刻さを知り、背筋が寒くなったという。

多くの過疎地では空き家も畑も機械も眠っていた。問題の核は若い担い手が居ないこと。農業には大規模な投資が必要だという定説に対し、富田さんは「農業もやりたい人がやってよい職業である」という自論。このことを証明するため、軽トラック・パソコン・予算30万円で営農を始めた。

朝市や直売所を重要なところと捉え、毎日出荷している。大きな利益にならずとも、小規模でも毎日出荷できると経営者としては安心感が持てるという。初めのころは知り合いも居らず、直売所が近隣農家との交流の場となり、助けられた。逆に老農たちは若い富田さんの存在が小さな直売所を盛立てていると喜ぶ。

協力隊の活動を通して「ないから創る」ということを学び、実践している富田さん。豊かな創造性と行動力は、自ら模索した経験そのものによって養われたものであろう。ひとりの小作人の実践に賛同すれば、鹿児島の過疎地が帰る場所となり、若者が次なるものを創る場所となり・・・。さぞかし、「ないから創れない」はタブーとなる場所なのだろう。

 

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