色彩溢れる織物に魅せられて~元グアテマラ隊員による「ilo itoo(イロイトー)」(2013年11月1日掲載)

中米・グアテマラの人口の約半数を占めるマヤ系先住民は、色鮮やかな民族衣装を普段着として身に着け、町にはさまざまな色があふれている。華やかな色と変化に富んだ模様や刺繍に彩られ、「色彩の洪水」とも呼ばれるマヤの伝統的な織物。元グアテマラ隊員の大久保綾(おおくぼ・あや)さん(平成20年度3次隊/家政)は、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと、雑貨ブランド“ilo itoo(イロイトー)”を立ち上げた。


(左から)ilo itooの大久保さんと高崎さん

服飾を学んでいた大学生時代。大久保さんは、本で見たグアテマラに伝わるマヤの伝統的な民族衣装の色使いに驚嘆し、自分の目で見てみたいとグアテマラを訪れた。2回目に渡航した際は、先住民の女性から「織り」を習ったが、素晴らしい織物を作る技術がありながらも貧しい暮らしを送るマヤ系先住民がおかれた状況に疑問を感じ、自分に何かできるのではと、青年海外協力隊に参加。村落の女性グループに手芸や裁縫などを指導する傍ら観光客向けの織物を使った土産物づくりの技術指導に携わり、「長く使ってもらえる商品づくり」に取り組んだ。

活動で時折訪れていたのが、マヤ系先住民が多くを占める南西部の小さな町、サン・フアン・ラ・ラグーナだった。大久保さんがバッグや帽子などの新商品を提案すると、やる気に満ちた女性たちはすぐに商品化し、商品が売れると、喜びを謝意として大久保さんに伝えてくれた。

「自分はこういうことをしたいんだ」。女性たちとの取り組みからやりがいを見い出した大久保さん。2010年に帰国し、翌年からは現地で大量に購入した織物や布で雑貨小物を作って「手作り市」のような場で売り、日本ではどのような商品が好まれるのかをリサーチした。

元グアテマラ隊員の高崎真理子(たかざき・まりこ)さん(平成17年度3次隊/生態調査)と再会したのはこの頃。大久保さんを手伝ううち、同じくグアテマラへの想いが強かった高崎さんはマネージャーとしてilo itooに携わるようになった。

メード・イン・グアテマラ

デザインから縫製まですべてを手掛けた雑貨を販売する一方で、大久保さんは、いつか、自分はデザインだけを担い、グアテマラの人々が縫製する、現地との連携による生産をしていきたいと考えていた。そして、2012年に高崎さんと2人でグアテマラを再訪。協力隊時代に出会った女性たちがいるサン・フアン・ラ・ラグーナに、7人の縫製スタッフを見つけ、共同で商品づくりを始めた。約3か月間の滞在中に、質の高い製品をつくれるよう、現地スタッフとやりとりを重ねた。


グアテマラで。現地スタッフの女性たちと商品づくりに
取り組む大久保さん(右から2人目)


現地での制作の様子

それから約1年が過ぎた今、グアテマラから送られてきた色とりどりのバッグやスカーフなどを持って国内を回り、展示会を開いている。展示期間中には、コーヒーの産地としてしか一般に知られていないグアテマラをもっと知ってほしいと、グアテマラの文化を紹介し、スカイプ(インターネット電話)で現地の生産者とおしゃべりをするイベントも開く。

 
ilo itooの商品。グアテマラならではの色彩が美しい


現地スタッフとマヤの民族衣装を着て

「今は、活動を続けていくことが、一つの目標だと考えています」と大久保さん。日本とグアテマラ、遠く離れた二つの国をつなぐ虹色の糸。その先には、マヤの伝統に培われた色鮮やかな世界が広がっている。

関連リンク

▼ilo itoo ウェブサイト
http://iloitoo.jp

 

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