横浜市のあーすぷらざでトークイベント「居場所をつくるひと」

 神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)で7月26日、多文化共生の視点から県内の新しい取り組み事例を紹介するイベント「居場所をつくるひと」が開催され、平日にもかかわらず会場はほぼ満席となりました。

相模原市の津久井やまゆり園で起きた障害者殺傷事件からちょうど3年になる同日、「ともに生きる社会かながわ憲章」を定めた神奈川県内で活動する3団体が、「誰もがその人らしく暮らすことのできる地域社会の実現」に向けた事例を発表しました。

■障害がある人もない人も、気持ちよく暮らせる社会に
横浜市緑区で活動するNPO法人ぷかぷかは、2017年カナダで開かれた世界自閉症フェスティバルで上映されたプロモーションビデオ『The Secret of Puka-Puka』を上映しました。

社会が豊かになる手がかりを感じられる短編で、「障害のある人たちが地域を豊かにする」「人を幸せな気持ちにさせる」「障害者はいない方がいいではなく、一緒にいると心ぷかぷかになる存在なんだ」というメッセージを発信しました。


■居場所とは、役割を感じる場所
NPO法人Sharing Caring Culture代表理事の三坂慶子さん

NPO法人Sharing Caring Culture代表理事の三坂慶子さん

横浜市青葉区を拠点に活動するNPO法人Sharing Caring Cultureは、帰国子女や海外赴任経験のある日本人が多く暮らす地域性を活かし、地域でつながりを求めている外国人親子向けに、英語での親子交流会を開催し、日本人親子とおもちゃを作ったり一緒に遊んだりする交流をサポートしています。

また、「ラマダンについて伝えたい」「ハラールのおやつを教えたい」など、外国人が講師となる料理教室やアート、ダンス交流なども盛んで、代表理事の三坂慶子さんは「居場所とは、自分の役割を感じられる場所である」と話しました。


■居場所で大切なのは「対等性」
続いてお話いただいたのは、外国にルーツを持つ子どもの取材や、自らの子の不登校などの経験を基に、生きづらい若者や自分を表現できない子たちの居場所づくりに取り組むルポライターの杉山春さん。

ルポライターの杉山春さん

ルポライターの杉山春さん
 

相模原市の公設団地には労働者として来日した外国人家族や、非正規社員として働く日本人たちが暮らしていて、親が忙しくて話を聞いてもらえない子どもやDVの被害にあったり不登校になったりする子どもも多いと言います。

杉山さんは、「人間は、社会の一員でありたいという気持ちが強いもの。子どもにも自分の思いを話せる場所、話を聞いてもらえる場所が必要で、大人と子ども、外国人と日本人など区別せず、居場所では対等性をつくることがとても大切だ」と語りました。
終了後に参加者と交流する三坂さん(左)と杉山さん

終了後に参加者と交流する三坂さん(左)と杉山さん

秋田から参加した女性は「これからの時代、居場所づくりはとても大切になってくると思う。全国どこでも必要な活動だ」と感想を述べました。

■市民交流を仕掛けるオープン型オフィス
あーすぷらざの指定管理者であるJOCAも、各地で「ごちゃまぜ」をキーワードに地域づくり/居場所づくりを進めています。
ファシリテーターを務めた堀田直揮事務局長は、「昨年、JOCAの本部を長野県駒ヶ根市に移転し、市民交流の場となるオープン型オフィスとして稼働しました。仕事の打ち合わせの横で、地元の子どもたちが宿題をやったり、近所に住む外国人が勉強したり。そこから人のつながりが生まれ、新しいアイデアや地域づくりの新しい取り組みが展開されます。」とごちゃまぜの地域づくりの魅力を語りました。
OCAの地方創生事業について説明する堀田直揮事務局長

JOCAの地方創生事業について説明する堀田直揮事務局長

 

JCOMの取材を受けるあーすぷらざの編田照茂館長

JCOMの取材を受けるあーすぷらざの編田照茂館長

 

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