皿海博信:モンゴル通信2
平成15年度2次隊/タンザニア/自動車板金

暴動の現場になった与党第1党
の人民革命党本部ビル。

ナーダム競馬の会場。見える範
囲が全部会場なので全部行くの
は不可能!

ゴール付近で応援。みんなで少
年騎手を迎える!

地平線に砂煙。これからゴールま
で30分以上かかった!

競馬の観戦中!出場者ではない
よ!
ところで、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、7月の初めモンゴルでは総選挙がらみで、暴動が起きて4日間の非常事態宣言が出されました。日本では大変なことが起きたみたいな報道がされたようで、親や友達から、メールがありましたよ。私の周りでは全くいつもと変わりなく、一部の人達が選挙で圧勝した与党第一党の建物に押しかけて、不正があったと主張していたらしいですね。そこで群集心理が働いたのか、警官との小競り合いから投石、放火と暴徒化したらしいです。本当に選挙結果に不満があって抗議に行った人は最初の方だけで、後半は何の関係もない人が、火をつけたり、略奪したり、投石したりと暴れたらしいです。暴動の様子がテレビで放映された時、指名手配中の犯罪人が多く映ってたらしく、略奪犯と共に警察が追ってるそうですよ。
焼き討ちにあった建物は首都ウランバートルのほぼ中心地で、痛々しい姿を曝してましたよ。
7月は観光客が1年中で一番多く、国民的祭典「ナーダム祭」があるんですがね、この暴動で日本からの観光客が多くキャンセルしたらしいですよ。一方ヨーロッパなどからは、キャンセルはなかったって、モンゴルの人が言ってましたよ。「なぜ日本人だけキャンセルするんだ?」なんて言われてもね、過剰な反応が日本人の国民性なんでしょうね。その「ナーダム」ですがね、モンゴルの国民的お祭りで、国が主催して行われるんですよ。古くはチンギスハーンの時代から、その時代背景によって意味あいを変えながら脈々と受け継がれてきた、モンゴルの人たちにとってとても大切なお祭りのようです。お祭りの前日は昼までで仕事が終わり、みんなワクワクしながら帰って行きましたよ。日本でいえば30年くらい前の盆正月の休み前って感じですかね。スーパーに買い物に行ったら普段より沢山買い物をして帰っていく家族連れの姿が沢山見えましたよ。3日間の祭りの間市場も休みだし、商店も殆ど休みですからね。私が子供の頃こんな正月だったような気がします。
祭りは3日間、スタジアム(国立競技場)とその周辺で行われる弓矢とモンゴル相撲、ウランバートル郊外へ約30kの大草原で行われる競馬の3種目が行われます。祭りの初日同僚に連れられて、競馬を見に行きましたよ。視界に入るのは草原の緑、あちこちに点在するゲルの集落、見える範囲の草原はすべてがナーダムの会場だそうですよ。競馬のスタートとゴールの周辺がメイン会場らしいのですが、遠くに見えるゲルの集団は出走馬のパドックで、各チィームが期間中テントを張って陣取っていますよ。競馬は小学校低学年くらいの子供が騎手で、約30kmを独りで走り切ります。非常に過酷なレースでね。時々落馬して馬だけがゴールしてくるなんてこともあるみたいですよ。見ている私はね、確かに壮大な感じはしますが、競技としての盛り上がりはいまいちでしたね。地平線から小さな点と砂煙が見えて周りのモンゴル人が盛り上がっている時に、私は何も見えていないし、砂煙さえも確認できないんですよ。情けない。地平線から競馬の集団が見えてからがまた長い。それだけ地平線までが遠いってことなんですけどね。短い夏を思いっきり楽しんでるモンゴルの方々と、一緒に楽しみますよ。
2008年8月7日モンゴルより
皿海さん、お便りどうもありがとうございました。NO.1がなぜが開けなかったため、NO.2と一緒に掲載させていただきました。モンゴルの雄大な景色を見ると、日本の日常がとてもつまらなく私には見えてきました。また時々お便りをお願いします。寒い日が続きと思いますが、お身体ご自愛ください。
2008年8月





