Vol.9:高見早苗
本当の姿を知るために

UPEPOの中で。
高見さん(右)と店長の斉藤さん(左)
ケニアへの協力隊派遣が決まった高見さん。アフリカ、自然、大地、動物…そんなとらわれたイメージでしかケニアを知りませんでした。本当の姿を見て、知って語りたいと思い立った彼女は「山口ケニアを知る会」を立ち上げました。それは、1993年4月、派遣前訓練を修了し、ケニアへと旅立つ直前でした。
「山口ケニアを知る会」は「それは何?ケニアってどこ?そう頭をかすめたら会員です」と、そんなユーモアたっぷりの会員規約で出発。地元山口で会員を増やしていきました。
そして、活動の合間に自らが手書きでびっしりと執筆した「知るケだより」を、日本の会員のほか、隊員が赴任している世界各地へと送付していきました。ケニアに関する事柄のほか、隊員同士の情報交換の役割も担った通信は、各地の隊員情報や活動支援のお願いなど情報満載で読み応え十分。人の輪を広げ、会員を増やしていくことにつながりました。
一生涯かけて関わりたい

「山口ケニアを知る会」会報誌
その名も・・・「知るケだより」
2年間の隊員活動。高見さんは2年間という期間に限界を感じていました。そして、何とか一生涯かけて赴任地クワボンザ村と関わり続けていきたいという彼女の願いが「山口ケニアを知る会」の活動をより活発なものへと育てていきました。
クワボンザ村の人たちとの関わりのなかで、高見さんは彼らの尊厳を大切に考えています。それは、人として当たり前のことであって、でも、「援助」という行為の裏で忘れられがちで、そして、とても大切なもの。それを村の人たちから学んだ高見さん。
彼らの誇りにつながり、尊厳を持って立ち上がることができる、そんな社会を育てるお手伝いがしたい。本当に彼らが必要とし、継続的に、彼ら自身で地域を育てられるような、そんな活動がしたいと考えました。そして、彼らが大切にしている伝統工芸品を日本で紹介し、販売し、彼らの現金収入につなげることができる、フェアトレードショップ立ち上げを考えるようになりました。
そして店舗経営についての勉強を重ね、ついに2004年3月、フェアトレードショップ「ウペポ」を山口市内にオープン。ケニア、クワボンザ村の工芸品はもちろん、世界各地のフェアトレード商品を販売しています。
ひらかれた場所 ウペポ

フェアトレードショップ「ウペポ」は、クワボンザ村をはじめとする世界各国の生産者の窓口であるだけでなく、地域の実践的な開発教育の場としての役割も持っています。ただのモノを売るのではなく、物語を伝達する。そんな姿勢は地元大学からも評価され、「ウペポ」で学んだインターンは大学から単位を取得できるという制度も確立されました。
現在、「ウペポ」店長を務める斉藤さんも「ウペポ」で学んだなかのひとり。ひとつひとつの商品の背景、生産者の情報、商品管理などをとおして、外に出なくても誰かを応援できる場があることに気づかされたと言います。
モノの背景にあるものがきちんと買い手に見えるように。フェアトレードマークに頼らず、消費者がそのものを信頼して買えるように。モノをとおして人のつながりを育てたい。そう高見さんは言います。それは、消費者自身の自己開発につながり、教室で学ぶのとは、また違った開発教育の場になると。
クワボンザ村の人々と出会ったことによって感じた思いを国内で伝えたい。現地に行かなくてもできる実践の場を提供していきたい。思いは募るばかり。いつも原点を忘れない姿が印象的でした。
国際理解、開発教育に関しての講師、各種ワークショップでのカリスマファシリテーターとして中国地方で大活躍の高見さん。2005年、夏。長年支えあってきたパートナーと共に、更に、新しい境地を切り開こうとされています。今後の大活躍。期待しております!
※豆豆知識
フェアトレード Fairtrade
適正な価格で商品取引を継続することで、途上国の人々の持続的な生活向上を支えることを目指しています。私たち消費者にとっては、買い物を通してできる身近な国際協力のかたちです。
フェアトレードショップ UPEPO

UPEPOとはスワヒリ語で"風″の意味
山口県山口市平井157
Tel/Fax:083-928-5582
山口ケニアを知る会
何?と興味をもったなら・・・ホームページはコチラ





