7月 失敗から学ぶ

みなさんいかがお過ごしですか?こちらマラウイは乾季に入り寒くなってきています。
 さて、今回は伝達農家委員会*1主催の展示会についてお話ししたいと思います。農業技術の普及はもちろん、彼らの委員会を突き動かす源にある自立心を人に知ってもらおうと展示会の開催を計画していました。JOCA としても彼らの進捗を見守っていたところでした。ところが展示会前日、予想だにしないことがおこりました。展示圃場を下見にやって来た政府職員が、作物の生育状態が芳しくなく展示会を開催する基準に達していないという理由で延期を示唆し、委員会のメンバーたちはその開催を断念したのです。
 彼らの展示会は農家による農家のためのものであり、従来の政府が主催するものとは一線を画しており、中止になって本当に残念です。というのも、政府主催で行われる展示会は数週間前から職員が仕込みのために奔走し、完全なるトップダウン方式でより完璧な展示場を農民に作らせ、農民の自主性・自発性などは考慮されず、推奨技術の普及という点にだけ焦点をあてているからです。
 今回のことで改めて浮き彫りになった問題が2つあります。1つは展示会に対する政府との考え方のギャップ、もう1つは伝達農家の圃場に対する計画・管理の弱さです。最初の問題点については一朝一夕で埋まるものではないので、継続的に情報共有をし、政府職員を巻き込むことで相互の理解を深めることが打開策のひとつだと思われます。2 つ目に関しては、誰がいつ圃場を管理するか、また各栽培区画の目的・方法・準備など充分な話し合いが伝達農家の間で行われていなかったためにきちんと状態を保てませんでした。
 展示会は結果、中止となりましたが、彼らは次回こそはと展示会の開催により意欲を燃やしています。失敗は成功のもと。今後、彼らが問題の本質を見定めて、そのための解決策を導きだし、実行に移していけるように、サポートをしていきたいと思います。赴任して3 カ月、仕事がますます楽しくなってきました。 (文責:坂谷尚美)


*1 伝達農家の有志が集まり、月2 回ほど定例会議を開催。最近、設置した展示圃場にて伝達農家の間で技術共有や比較栽培を行っている。また、研修実施のスキルアップの場ともなっている。

 


▲展示圃場にてキャベツの定植法を説明する伝達農家ジェイムズ=バンダさん


 


 

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