10月 魚の釣り方を教えることは、彼らの人生に魚を与えつづけることになる

魚の釣り方を教えることは、彼らの人生に魚を与えつづけることになる

写真:アルバート=ムスク

JOCA農民自立支援プロジェクト 
フィールドプログラムオフィサー:
アルバート=ムスク

みなさんはじめまして。私は2006年3月から代表の丹羽氏とともに活動をしているアルバート=ムスクです。私自身もともとこのプロジェクトの対象地域であるムジンバ県カゾンバ農業普及計画地域の事務所長として農業普及活動に携わっていましたが、JOCAの農村開発プロジェクトのコンセプトに賛同し、プロジェクトの企画・運営に携わっています。

農民主導普及

マラウイ共和国は、後発開発途上国の1つで、貧困が広範にわたり、65.3%の人口が最貧困層に位置しています。また、全人口の約80%が経済基幹産業である農業に従事しているこの国では、経済発展=農業生産性を上げることが重要ですが、そのために必要な農業普及員は活動予算および人員が常に不足しています。またHIV・AIDSの感染拡大や合併症により、農業スタッフやその家族が長い闘病生活を余儀なくされ、農業普及サービスに多大な損失をもたらしています。

政府によると通常一人の農業普及員が管轄する世帯数は750世帯が適当とされていますが、マラウイ全土で見ても、一人の普及員が平均で約1550世帯を受け持っています。ですから、ほとんどの農民が政府の農業普及サービスを受けていないのが現状です。そこでJOCAでは、農民の中から自発的に普及活動を行うリーダーを育成することを目的に、農民主導普及(Farmer-Led Extension)を推進するためのサポートをしています。

プログラムの持続性

JOCAは、すべてのプログラムの「持続性」を重視しており、人的資源、土地、土壌、草、材木、家畜など、現地に存在する資源を可能な限り活用しています。モノをあげるのではなく、人材育成をすることにより、彼ら農民たちは慣行農法と研修で学んだ技術を実践し、その自ら試行した結果について観察し、話し合いを行っています。それらの過程は彼らの進取の気性を刺激するものです。現在、農業普及サービスが浸透していなかった多くの農村において、“農民エンパワーメント(人づくり)”によって育ったリーダーたちが、自主的に活動を行なうかたちでプロジェクトが発展してきています。

識字教育の必要性

これらの対象地域でプロジェクトが遂行されてきてまだ1年間ですが、多くの農民たちが読み書きが出来ず、講習会によっては困難を伴うものもありました。そこで大人を対象とした読み書き教室を開くことにより、多くの農民たちの理解力向上に貢献することが出来るのではないかと考えます。“物資の無料提供はしない”ことが本プロジェクトのポリシーではありますが、筆記用具など最低限の物資をこちらから提供し、講師や教室の準備は参加者側で用意する…こんな活動も組み入れていけたらと考えています。

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