(公財)PHD協会【2年目】

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(公財)PHD協会
http://www.phd-kobe.org/

日本とは異なる発展を提案しているのがPHD協会の活動です。

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インターン : 今里 拓哉(いまざと たくや)さん

《プロフィール》
大学卒業後、教師として働いているときに「コトパンジャン・ダム問題」に出合い、ODAや開発援助のあり方に疑問を持つ。そこで援助を必要とされる開発途上国を少しでも理解するために、ネパールの大学院に留学。途上国側だけが支援を通じて変わるのではなく、私たち日本人こそ変わらなければ、開発問題に進展はないと感じ、国家間の支援ではなく市民同士の支えあいで成り立つNGOで、その答えを模索中。

 



今年の研修生たちとPHD職員


ミャンマー研修生の村の学校訪問

Q&A 今里拓哉さんに聞いてみました

団体の活動について

Peace(平和)、Health(健康)、 Human Development(人づくり)の頭文字をとって名づけられた、草の根の人々による国際交流・協力の活動をしている団体です。日本人が現地にて活動するのではなく現地の村人たちが自らの手でより幸せな村づくりを築くために、その担い手となる村人を約1年間日本に招き、研修生として有機農業や保健衛生などの研修を提供しています。

また国内における啓発活動としては来日している村人たちとの交流などを通して、日本人に対して近代化がもたらしたライフスタイルを見直すきっかけ作りなどを行っています。 

所属団体で活動するきっかけは?

フィリピン、ミンダナオ島の山村で子どもたちの教育支援を主に行っていました。
その際に村のお母さんたちと話を重ねるうちに、そこでの農業は農薬依存とそれらを購入するための借金によって大変厳しい状況に置かれていることを知りました。そこに予期せぬ教育費や医療費が発生すると、借金は膨らむ一方となってしまいます。

そこで村人や現地NGO職員たちと協議を重ねた結果、打開策の一つとして挙がったのが有機農業の普及でした。村にない化学肥料や農薬ではなく、村にあるものから作る有機肥料を活用することによってよい土を作り、生産者と消費者ともに安全な有機農業に、私も大きな期待を寄せました。そこで有機農業や保健衛生の普及を通じて国際協力活動を長年行っているPHD協会に興味を持ったのがきっかけです。

どのような活動を行っていますか

PHD協会はアジアの国々から毎年3人の村人を村の代表として日本に招き、約1年の間に様々な研修を行い、村に戻ってからより良い村づくりを自らの手によって行ってもらっています。今年度はミャンマーから女性一人、ネパールとインドネシアから男性一人ずつの計3人の研修生が来日し研修に励んでいます。

私は研修担当として、この3人の研修をコーディネートすることが主な業務内容です。
たった3人とはいえ、研修生一人一人が求めている研修内容は異なります。限られた期間の中で、一人一人の研修生にとってより実りある研修スケジュールを組み立て、それを実現させるよう努めています。

今年で2年目のプログラム活用ですが、1年目を終えて感じたことは?

1年を終え、PHDが実に多くの方々によって支えられ、支持されている団体であることを実感しました。

団体によってその財源は様々で、事業収入に支えられている団体もあれば、助成事業によって支えられている団体もあります。PHD協会は主な財源を寄付や会費から賄っています。それを強く実感できるのが、研修生たちと共に各地で行う交流会です。その年の研修生たちの村の様子などをスライドなどで紹介させていただくと、何年も前に来日した研修生たちとの交流を思い出し、彼らの様子を聞かれることが少なくありません。
古くからPHDの理念に理解を示し、支え続けてくださる方々との交流は、財源としてだけでなく、活動する上でのモチベーションとしても支えてくれています。

スキルアップのためにしていることは?

1年目の反省として、各研修の終了ごとに行う「ふりかえり」を十分に行うことが出来なかったことがあります。ここで言う「ふりかえり」とは、各研修から戻ってきた研修生に研修内容について「いつ・どこで・だれから・なにを・どのように」など、事実質問をすることを通じて、研修の学びを整理することを目的に行っています。この作業を通じて研修生たちは「何を学んだか」また「わかったと思っていたが実は理解していなかったこと」などが明確になると考えています。

今年は「対話型ファシリテーション」の勉強会に参加すると同時に、このふりかえりを毎回確実に行うことにより、研修事業の質的向上と同時に、私自身のスキルアップにもなっています。

海外での研修がありますが、どこでどういったことを行う予定ですか? すでに実施済みの場合、どこで何をしましたか?

ミャンマーにおいて約10日間の研修を8月に終えたところです。この期間にPHD研修生を招聘している2つの出身村を訪問し、日本での研修を終えたPHDの過去の研修生たち10人と会い、村に戻った後の取り組みの様子を見させてもらいました。ある者は日本の指導者から学んだ有機農法を取り入れ、農薬や化学肥料に頼らない野菜作りを実践し、またある者は村の保育園やクリニックに出入りし、地域の保育や保健の向上に努めていました。
PHD研修生たちのより良い村づくりは成果がすぐ出るような即効性は決してありませんが、村のペースに合った着実なものであり、短期間に成果を数字で表すことが求められるタイプの開発事業にはない、確実なものを感じました。

今後のビジョンは?

昨年も書かせてもらいましたが、やはりいつかは地域の当事者となり、その地域づくりに携わりたいと考えます。
PHDの研修先の指導者たちは、その道に何年も携わり続けた方々ばかりです。研修生たちと訪問させてもらうたびに、その経験の蓄積に驚かされます。自分の根を下ろすべき場所が、PHDを通じて見出せたらと考えています。

国際協力分野で活動を目指す人へメッセージ

一言に国際協力分野と言っても実に多種多様です。色々な団体に出入りし、関わりを持つことによって、自分の理念に合う団体が見つかるのではないかと思います。

団体アピールをどうぞ

近代化が進み、生活が便利になる一方で、その代償が浮き彫りになってきている日本。にも関わらず、途上国と呼ばれる多くの国々は日本と同じような近代化の道を突き進んでいます。そしてその代償も同じようにアジアの村々にまで現れてきてしまっています。これらを少しでも食い止め、日本とは異なる発展を提案しているのがPHD協会の活動です。
途上国の村出身の研修生たちは近代化が日本にもたらした様々な影響を学ぶと同時に、それらに立ち向かっている人々との交流を重ねます。また近代化の代償にいち早く気がつき、そのライフスタイルを改めた人々の生き方から、出身村の未来を描き、それを帰国後に実現してもらうことをPHD協会は目指しています 。

 


「多文化共生のための国際理解教育・開発教育セミナー」
にてワークショップ進行中


研修後のふりかえりの様子


研修生と一緒に出身村の様子を紹介

 

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