11月の活動日記

第7週:11月3日~10日

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当会の大塚事務局長(中央)を交え、活動を報告

第2陣ボランティアの活動期間は2か月弱。折り返し点となる11月7日、福島県二本松市で中間報告会を行い、ボランティアがそれぞれ、これまでの活動や、残りの1か月間でどのような活動を計画しているか、帰国後はこの経験をどのように生かしていきたいか、を報告しました。

岩手県大槌町吉里吉里にあるNPO法人吉里吉里国にて活動しているケニア出身のサリム・コンボさんは、「やりたいこと、やってみたいことは数多くあるが、時間が限られているため、配属先の人や地域住民の方にとって、一番必要とされていることを重点的にやっていきたい。ケニアに帰国したら、日本や東日本大震災からの復興についてアフリカの人たちにも理解を深めてもらおうと、写真展の開催を検討している」と報告。心強い決意の言葉に、当協会スタッフは感銘を受けずにはいられませんでした。

また今回は、JICA二本松(二本松青年海外協力隊訓練所)の協力を得て、途上国派遣前の訓練中のJICAボランティア(青年海外協力隊・シニア海外ボランティア)候補者との意見交換、派遣前訓練の見学の機会をいただきました。

JICAボランティア候補者は、アフリカ青年ボランティアにも積極的に話しかけてくれ、笑顔の絶えない時間となりました。夜には、3つのグループに分かれて、意見を交換。アフリカの生活環境や、どのようなボランティア支援が求められているのか等、ボランティア候補者とってはアフリカの状況を知り、理解を深める機会となり、アフリカ青年ボランティアにとっては、国際ボランティアがどのような役割を果たすのか、また必要とされている活動がどのようなものなのかを理解する、双方にとって大変良い機会になりました。 

体操
アフリカボランティアも体操に加わります

食事風景
ボランティア同士、食事中も会話が弾みます

第8週:11月10日~ 16日

釜石スクラムスクールでの英会話教室

釜石スクラムスクールに配属されている、エチオピア出身のイェミスラッチ・ゲブル・ウォルデさんは釜石市教育委員会の承認を得て、大人向けの英会話教室「チャットラウンジ」を週2回、開講しています。

釜石市は2019年のラグビーワールドカップ誘致に向け国際化を推進しており、釜石スクラムスクールでも中高生を対象とした英語イベントを多く開催してきました。今回開講した「チャットラウンジ」は、英語をもっと話してみたい、アフリカについて知りたい、と考えている釜石市市民を対象としています。

参加者は毎回5~8名で、テーマを決めて英語で1時間話します。参加者が英語を学ぶだけではなく、講師のイェミスラッチさん自身も「今住んでいる釜石に関する歴史や人々の生活習慣、それに日本のことについて知れる大変貴重な時間です」と、地域の人々と楽しい時間を過ごしています。

この「チャットラウンジ」は、第1陣のボランティアも開講しており、連続して参加する方もいます。参加者からは「英語だけでなく、アフリカのことも学べてとても有意義」「釜石周辺では英会話を学ぶところが少なく、こういった機会ができてうれしい」という感想をいただきました。 

イェミスラッチさん
会場となる教育センターのロビーの案内板を
うれしそうに見るイェミスラッチさん

クラスの風景
クラスの様子

NPO法人吉里吉里国での「薪まつり」

11月3日、4日の二日間、ケニア出身のサリム・コンボさんが配属されているNPO吉里吉里国で「薪まつり」が開催されました。

このイベントは、東日本大震災後に地域の雇用創出、環境整備・保全を目的に設立されたNPOにより、自然の大切さや薪文化の伝承をアピールし、地域の活性化を図ろうと開催されました。馬を使い、森で間伐した木材を車の通れる道路まで搬出する「馬搬」という伝統技術を引き継いでいる遠野在住の青年によるレクチャーが行われたほか、吉里吉里の海産物を載せ、薪オーブンで焼いたピザが振る舞われ、2日間で約200人が来場し、イベントを楽しみました。

サリムさんは主催側のスタッフとして、日本語で来場者を集めたり、ケニアの紹介としてマサイ族の民族衣装「シュカ」を身にまといながらケニア産の紅茶を振る舞ったりと大活躍。地域に住んでいる人も大変関心を持って積極的に話しかけてくれたり、彼がアフリカ紹介授業を実施した吉里吉里小学校の生徒も遊びに来て「また一緒に遊ぼう!」と声を掛けたりするなど、楽しい時間を過ごしていました。 

 薪まつり
お餅ではなく、薪オーブンで焼いたピザまきの様子。サリムさん(奥の右から3人目)もピザをまきました

第9週:11月17日~23日

ワンワールドフェスタ in 盛岡

ふだんは岩手、宮城に散らばって活動するボランティアたち。この日は盛岡に集まり、岩手県青年海外協力協会と共に国際交流イベント「ワンワールドフェスタ in 岩手」に参加しました。

出身国ごとにブースを設け、ボランティアらは母国から持参した民族衣装を身に着け、カメルーン、ナイジェリア、ケニア、エチオピアを、岩手県青年海外協力協会がタンザニア、ザンビアを、母国から持ち寄ったグッズや写真などを展示し、文化や食、言葉などを紹介。子どもの来場者向けには、出展するアフリカ6か国の挨拶に挑戦してもらうゲームを行いました。

マラソン選手や、「マサイ族」などで日本人にもなじみがあるケニアのブースには、たくさんの来場者が集まりました。ケニア出身のデイビッドさんとサリムさんは、「ケニアの紅茶は世界一です」と母国から持参した品々を紹介。一方、エチオピアのイェミスラッチさんとエデンさんは、特産品であるコーヒーの文化を通じてエチオピアを紹介しました。ナイジェリアのブースでは、文化や食に加え、母国の音楽を流しながら紹介すると、午後には出展者自らが音楽に合わせて踊り始め、陽気なアフリカを実践する場となりました。

来場者からは「今年はアフリカの紹介が多くて楽しかった」「いつかアフリカに行ってみたいと思った」「アフリカが身近に感じられて楽しかった」といった声が寄せられきました。 

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ケニアを紹介する2人

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素敵な民族衣装を身に着けたカメルーン出身のポリーンさん

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ナイジェリアの2人は音楽を流しながら母国を紹介

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コーヒーといえばエチオピア! 子どもたちも興味津々

遠野市内の小中学校でアフリカ文化紹介授業

今回のボランティアには、ナイジェリアからアサ・エティムさんとウゴチュク・ンワニャさんが参加しています。2人は遠野市教育文化振興財団に所属し、遠野市内の小中高校を回って母国ナイジェリアを中心としたアフリカ文化紹介の授業を行っています。

11月19日は達曽部小学校を訪れました。音楽、文化、民族衣装、食文化などさまざまな面からアフリカのことやナイジェリアのことを紹介。すでに英語の勉強を始めている上級生たちは、とても真剣なまなざしで二人の発表を聞いていました。

「反応を見て、授業の内容を毎回変えています」と話すのはウゴチュクさん。授業の後半では、この日学んだことをクイズとして出題しましたが、子どもたちにはちょっと難しかったのか、残念ながら、全員正答にはなりませんでした。児童たちからは、「遠く離れたアフリカのこと、ナイジェリアのことを知り、日本との違いや似ているところが分かり、楽しかった」といった感想が上がりました。

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子どもたちとゲームをするウゴチュクさん

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ナイジェリア民族のファッションを紹介し、「どれが一番好きだったか」を児童にたずねるアサさん

復興への弾みとなる、ラグビーワールドカップ誘致を発信

カメルーンからのボランティア、ポリーン・アグウェイ・ンジャさんは、NPOかまいしリンクで活動しています。

2019年のラグビーワールドカップは日本での開催が決定しており、ラグビーのまちとして知られる釜石市は同大会の誘致への取り組みを「スクラムかまいし復興プラン」に取り入れ、震災復興への感謝を伝えるために、市が復興した様子を多くのワールドカップ観戦者に見てもらいたいと復興を進めています。

「かまいしリンク」はワールドカップ誘致の広報拠点として、スタジアム建設予定地の鵜住居に「ラグビーカフェ」をオープン。ポリーンさんはボランティアとしてアフリカ連合(AU)本部で広報業務に従事した経験を生かしてカフェの外国語広報ツールの作成や、情報発信のお手伝い、地域の人々を呼び込むためのイベント開催などにかかわっています。

11月23日には、編み物とカメルーンの公用語の一つであるフランス語クラスからなるイベントをポリーンさんが主催しました。

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フランス語クラスはカメルーンの紹介から始めました

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編み物クラス。アフリカの帽子を編みます

第10週:11月24日~30日

活動地で成果を報告

活動終了を間近に控えたボランティアたち。この週は、それぞれの活動地でお世話になった人々を前に、活動を報告しました。

2か月という短い期間でしたが、意欲的にさまざまなことに挑戦していたことから、報告会用のプレゼンテーションをまとめることは容易ではなかったようです。 

大槌町吉里吉里のNPO法人「吉里吉里国」で活動したケニアからのボランティア、サリム・セイフ・コンボさんは11月28日、吉里吉里でお世話になった方々を招き、活動を報告しました。吉里吉里には宿泊施設がないため、釜石市に滞在し、路線バスで40分ほどかけて通っていたサリムさん。薪割りのほか、地域の小学校でケニア紹介の授業をしたり、中学生に復興への意見を聞き取り調査し、子どもたちからの復興への提案としてまとめました。報告会には、吉里吉里国の人々が駆けつけてくださいました。

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大平コーディネーターと共に、報告会に臨むサリムさん

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NPO法人吉里吉里国の皆さんがかけつけてくださいました

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