アフリカとの新たな関係をつくる、双方向のボランティア事業~アフリカ連合ボランティアとの連携協力事業(2013年3月26日掲載)

ケニアを皮切りにアフリカへの青年海外協力隊派遣が始まってから、今年で47年。これまでアフリカに派遣された約1万2,000人の協力隊員が草の根レベルで築いてきた友好関係を深化させようと、当会とアフリカ連合(African Union; AU)の連携により、アフリカから招いたボランティアと共に岩手県で復興支援や国際交流事業を実施する「JOCA-AUボランティア連携事業」がいよいよスタートしました。

3月17日、アフリカから7人のボランティアがAU職員と共に来日しました。翌18日に開かれたオリエンテーションで当会の金子洋三会長が、40年前に天然痘監視にあたる青年海外協力隊員としてエチオピアで活動したことを話すと、ボランティアたちからは感嘆の声が上がりました。そして、東日本大震災でアフリカから寄せられた支援への謝意と、「皆さんのボランティア活動は、復興と地域の活性化につながると信じています。約3か月の活動期間中、さまざまな人と交流し、日本の文化や地域社会への理解を深め、忘れ難い日々を過ごしてほしい」と述べました。
 

挨拶を述べるAU職員
事業への期待を述べる、AU職員のエティムさん(右)

AUの青年ボランティアがアフリカ域外で活動するのは、これが初めて。AU側の代表として、ボランティア事業を担当するAU職員エマニュエル・エティムさんが、ドラミニ=ズマ博士AU委員長からのボランティア受入れへの謝意と日本からの報告を楽しみに待つ旨のメッセージを伝えるとともに、「AUによるボランティア事業として、アフリカ域内でのボランティア派遣を開始しましたが、この事業を通じて参加ボランティアの国際的感覚を育てる機会をさらに望んでいました。そしてようやく民間レベルで初めてアフリカの青年が先進国でのボランティア活動に参加する機会を得、この事業をアフリカでのボランティア事業発展の契機としたい」と期待を語りました。

この連携事業は、2009年に当会が掲げた「青年海外協力隊事業を国家戦略にする」の三つの事業プランうちの一つ「任国での協力隊事業創設支援」として構想したもの。青年海外協力隊事業が実施してきた途上国へのボランティア派遣の次のステップとして、途上国からボランティアを招き、交流を図ります。昨年より当会役員がAU本部を訪ねるなど協議を重ね、今年に入ってから覚書を交わし、ようやく初めてのボランティア受入れにこぎつけました。

AUの青年ボランティア事業は2010年に始まりました。今回来日した7人の参加者は、AUボランティア事業に最低12か月以上参加し、ボランティア活動を終えたあと、現在は、NGOや民間企業などで働いています。

カメルーンから参加した、バリ・ファンソさんは、エチオピアでAUへの米国派遣団(USAU)にボランティアとして派遣され、情報発信業務を担当。ボランティア活動を終えて母国カメルーンに帰国してからは、援助団体の農業プロジェクトのプログラムオフィサーを務めています。「今回の活動の中では、JOCAが農業関連事業を行っている遠野市を訪れることを楽しみにしています。現地ではさまざまな経験を得て、母国で多くの人に伝えたい」と期待を話しています。

自己紹介をするボランティア
自己紹介をする、ケニアから来たボランティアのムリさん

経済成長を続けるアフリカは、もはや支援される側にとどまるだけでなく、共に開発に携わるパートナーになろうとしています。今回参加したボランティアたちは、モザンビーク、ルワンダ、ケニア、カメルーン、エチオピア出身の25歳から31歳の青年たち。タブレットやスマートフォンを使いこなす姿は、同年代の日本の若者とそう変わりません。

ボランティアらは約1週間の研修を経て、3月末に岩手県に移動し、4月から5月までの2か月余りの間、二つのグループに分かれて遠野市と釜石市を拠点として活動します。

当会の復興支援員と共に、復興支援事業に参加するほか、仮設住宅に暮らす中高生を対象とし、元青年海外協力隊のアフリカ隊員が携わる「釜石スクラムスクール」で、イベントの開催を予定しています。

人権・法律のアソシエイトとしてAUボランティアに参加した人権派弁護士のルワンダ人、デニス・ンゴガさんは、「釜石での活動がとても楽しみです。現地では、地域の人々にとけ込んで活動したい」と活動への期待と抱負を話しています。

関連リンク

東日本大震災 被災地への支援

釜石スクラムスクール

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