小友スノーバスターズ始動~地域活動専門員の活動(2015年2月)

「ふるさと新生モデル事業」を実施する遠野市では、地域の課題に取り組む国内協力隊員も活動しています。市南部の小友町(おともちょう)で、遠野市の地域活動専門員として2年半活動している、小笠原俊裕隊員(H21-4/タンザニア/環境教育)の最新の活動を紹介します。

2012年8月からJOCA所属の遠野市地域活動専門員として、現地調査から課題解決まで、地域の方々と取り組んできました。前回の活動報告で紹介した買い物弱者支援「イドスク小友」はこれまで15回開催し、利用者や協力者にも定着してきました。

ネット中継で身近な場所で楽しく買い物~小友町での「買い物弱者」支援(2013年9月)

買い物弱者支援 「イドスク小友」事業概要図(PDF 352KB)

着任して2年が過ぎた頃、「買い物以外の地域の困りごとは何?」 と思ったことがキッカケとなり、さらなる困りごと調査に動き出しました。

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商品の画像を配信する筆者

小友町の冬はマイナス20度近くまで冷え込むほど寒さが厳しいものの、豪雪地帯ではないことから雪かきの回数は少なく、比較的暮らしやすい場所だと思っていました。

しかし民生委員や社会福祉協議会の皆さんと地域を巡回する中で、独居高齢者にとっての降雪は外出時の転倒原因となる危険なもので、死活問題であることを再認識させられました。このことから、特に支援が必要と思われるお宅を中心に訪問し、困りごと調査を実施しました。

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画像を見て買い物をする利用者

 

調査の結果、近所の人がいなくなり部落の中で孤立しつつある方、高齢で腰が曲がってから除雪を諦めて家に引きこもるご夫婦など、除雪支援が必要と認められる人が数名いたことから、本格的に除雪支援を手伝ってくれる地域の協力者を集めるべく動き始めました。除雪支援は見た目以上に重労働です。民生委員や行政区長の皆さんは足腰が強くなく、もしくは若い人でも日中に外で(農業以外の)仕事を持っている人などが多かったことから検討から外れました。

この他の協力者の確保を考えた時、小友町の主な産業は一次産業であることから、農業従事者で冬場に時間に余裕がある人が居るのでは、と思い産直や近所の新規就農夫婦を訪ねるなどして協力者を得ることができました。

また、仕組みを継続的に実施する為には利用者と支援者の関係を無理のない形にする必要があることから、無償ではなく有償での活動を検討しました。そして、事業実施主体は買い物弱者支援「イドスク」の運営を引き受けてくれているNPO法人「黄金っと(こがねっと)」とする事を提案し、承諾されました。

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高齢の依頼者とスノーバスターズ

遠野市の最低賃金は678円であり、除雪が重労働であることを加味して最低でも時給は800円近くが妥当と思われ、一人での作業は危険であることから最低でも二人からの支援を基本としました。そうなると、必然的に一度に必要となる最低の謝礼は1,600円以上となり、仕組みを必要とする方々の負担が懸念されました。除雪支援に対する補助金を探したところ、遠野市社会福祉協議会のスノーバスターズ事業(団体が認める人に対しては利用者負担0円、支援団体に対しては3,000円の補助やボランティア保険加入補助)があったことから、要支援者の方々にこの事業に登録してもらいました。

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除雪を終えたスノーバスターズ

 

そして、先日まとまった降雪があった際、小友スノーバスターズが初始動しました。初回ということもあり、この日は実施主体のNPOと地域の協力者、社会福祉協議会職員というメンバーでの出動となり、久しぶりの除雪機の操作に手間取りながらも生活道の確保に奮闘し、その姿を目の当たりにした利用者からは何度も感謝の言葉を頂きました。

今回のような「地域住民が無理なく地域住民を支える仕組み」を確立し、さらには季節に応じた草刈りや傾聴などのメニューを追加し、支援者と利用者の橋渡し役となれるよう努めていきたいと思います。

この他にも、若者の活動の場「ゆめまち会(夢のある町を作ろう会)」の活動支援、さらなる買い物弱者支援「まごころ宅急便(ヤマト運輸による買い物代行サービス)」の導入調整、小学校での読み聞かせボランティアなど、さまざまな活動に挑戦しています。

 

報告:国内協力隊員 小笠原 俊裕
(平成21年度4次隊/タンザニア/環境教育)

関連リンク

小笠原隊員が小友町内の情報を発信している「Facebook小友ファンクラブ」

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