第9回「共感力~おきなわ世界塾×JOCA 地球生活体験学習~」(2018年1月)

第9回「 共感力 ~おきなわ世界塾×JOCA 地球生活体験学習~」

2017年度9回目となる今回のテーマは「共感力」。国際協力に、日本人同士だからこそ、IT 社会を生き抜くために必要な「共感力」について学ぶ3時間でした。

開催日時:1月27日(土)14時00分から17時00分
開催場所:JICA沖縄国際センター多目的室
参加人数:50名(小学生~一般)

加藤塾長から下記3つの共感力について講義を受け、それぞれのタイプについて参加者同士の対話やグループワークをしながら実態感を伴う学びの場となりました。

①想像型(相手の痛みを想像できるか)
②接触型(他者と直接触れ合って共感できるか) 
③相互承認型(互いに承認しあい、信頼関係を築けるか)

セミナー中盤、JOCAの開発教育教材である「セネガルのファールさんの暮らし」を用いて青年海外協力隊が現地で体験することの多い、価値観や文化の違いから生まれる葛藤や適応していく様子を疑似体験しました。

ワーク中のディスカッションの中で、参加者各々が持つ価値観や文化背景を知る機会にもなり、共感力を鍛えるためには自らが何者なのか=アイデンティティについても知り、考えていく必要があることを学びました。

かつての琉球王朝時代も武器を持たずして学問や文化・芸術を用いて外交してきました。そうした自己の確立の上で、相手に関心を持ち、自分の価値観とは違う意見であっても耳を傾け承認していく。その繰り返しが「共感力」を鍛えていくうえで必要不可欠であることを実体験した参加者が多かったようです。

 


 


 

 

講義の最後に、共感力を鍛えていくためのプチアクションを各自発表しました。ある女子高生は「毎朝無視していた校長先生の朝の挨拶に応える」というものでした。早朝から校門で全校生徒に元気に挨拶する校長先生に返事をしたかったものの、恥ずかしくて今までできなかった自分を変えるとの宣言でした。

この小さな行動宣言が彼女のその後の人生にも影響を与えるかも知れません。誰かに強要されるでもなく、自発的に彼女が変わろうとしたことが最も素晴らしい教育効果だと感じました。

 


「JOCAらしさを鍛えること」~おきなわ世界塾 もう一つの目的~

加藤塾長を筆頭に開催してきました「おきなわ世界塾」も今年で3年目を迎えました。おきなわ世界塾開催には3つの大きな目的があります。それは

①協力隊の種まき ②広報 ③職員研修

①~②は言わずもがなで、未来の協力隊を育てつつ、JOCAの強みを知ってもらうことを意識しています。ここで③についてお伝えします。

青年海外協力協会の本部はじめ、各支部でもJOCAらしさとは何か?という声が多く聞かれます。身内で考えても自画自賛にしかならないので、おきなわ世界塾の参加者に聞いてみました。

・いつも元気で明るい、面白い人たち
・自由度高く、行政や教育概念などの範囲に囚われない人
・何でもできる、世界中に仲間のいる人たち

といった意見が大半でした。

JOCA内部でも他に「柔軟性」「行動力」など様々な特徴をあげられますが、敢えて私がJOCAにしかない強みとして挙げさせて頂きたいのが「枠越え力」です。

我々青年海外協力隊のOB/OGは開発途上国で様々な価値感とぶつかり合いながらも、現地の人と信頼関係を築き、ともに汗を流してきました。

そこには宗教や慣習、行政のシステムなど様々な「枠」=「しがらみ」が存在したにも関わらず、「無いものは作り出す」「枠は超えていく」気概があったのでは無いでしょうか。

おきなわ世界塾にも学校教育や塾では習えない、あるいは一般社会人にも必要とされる人間力を鍛える要素が必ずあります。参加者も多種多様で、協力隊を目指す若者から帰国隊員、主婦やそのお子さんまで幅広くいます。年齢別のテーマで実施してほしいとの声も多々ありますが、敢えてそこは「ごちゃまぜの学びの場」として制限しないようにしています。

また、講師側も参加者からのニーズを基に、国際協力のテーマからブレなければ外部組織や、世界各地からも講師を呼び寄せて、既存の「枠」を越えた学びを提供しています。

そのごちゃまぜの学びの場で、我々の持っている強み「協力隊の経験」を商品として磨きあげ、参加費を頂くレベルまで持っていくことが職員自身の研修となっていると考えます。

実際、沖縄事務所の職員が沖縄大学で7年以上担当していた講義が、おきなわ世界塾でテーマにしている「信頼関係作り」の要素を織り交ぜ実施したところ、学生からこれまでにない好評を頂き、前期15コマ⇒前後期30コマに増えるという変化が起きています。

開発教育支援や国際理解教育で培ってきた、協力隊体験談や派遣国紹介で我々の強みを終えるのではなく、地域の人々に何が必要とされているカタチに噛み砕いて、JOCAらしさを鍛えていく必要性があると感じています。我々の凝り固まった「枠」もう一度外してみませんか。

JOCAファン、沖縄にも着々と増えてます。

(執筆者:我如古盛修)

 

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