「らりるれろ」が区別できない日本人?~第3回おきなわ世界塾「異文化理解」~(2016年7月)

7月10日、「第3回おきなわ世界塾・特別講演~異文化理解~」を浦添市のJICA沖縄国際センターで実施しました。講師は、東京大学・名誉教授の木村秀雄氏。木村氏は、青年海外協力隊のOB(昭和53年度/ボリビア/文化人類学)であり、当会の理事でもあります。そして、30年以上の永きに亘って、JICAボランティアの派遣前訓練(現在70日間/合宿型訓練)の「異文化理解と適応」という講座を担当されています。

会場が一番盛り上がったのは「発音」。文化を形作る言葉、その基礎は「音」であり、それは身体運動という「行為」である、と木村氏。その証明として、日本語にはない、珍しい発音の仕方を見せてくださいました。そして、「R音」と「L音」の発音の違いを解説すると、参加者は一斉に正しい発音に挑戦し、場内が「らりるれろ」一色に染まりました。木村氏によると、多くの日本人は「R音」と「L音」の音の作り方の違いを知らずに発音している、ということです。「発音は身体運動なので、スポーツの習得と何も変わらない」という言葉には、今まさに語学を勉強している若い参加者たちが、勇気づけられていました。

この他にも、「行為の自動化」「カルチャーショックの正体」「異文化理解から他者理解へ」「心を理解することはできない」「信頼と安心は違う」「好き(価値)から平気(価値自由)へ」など、ショッキングかつ日常に裏打ちされた斬新な考え方を、ユーモアを交えて解説されました。

この日は老若男女45名が参加しましたが、人生経験が豊富なベテラン組ほど木村氏の話に頷く回数が多かったようです。中には、終了後すぐに2時間の講演内容を要約し、Facebookに投稿した方もいたほどです。

県北部から遠路はるばる参加した大学生が、「すごく面白く、ためになりました!」と笑顔で帰って行ったのがとても印象的でした。この日は北部の名護市からの参加者が多く、「おきなわ世界塾」の広がりと期待を感じると共に、今後は、中部や北部での開催も考えていかなければ、と気持ちを新たにする一日になりました。


アンデスの原住民との生活経験を話す木村氏


語学習得について質問する学生


感謝と共に感想を伝える参加者

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