協力隊も実践する「場づくりスキル」を学ぶ~第3回おきなわ世界塾「ファシリテーション」(2015年9月)

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ひと工夫された自己紹介

日常の仕事や学校で誰もが経験する「機能不全会議」。「何も決まらない!」「いつも大きい声の人の意見に決まっちゃう!」「そもそも、今日の議題は?」。そんな時、良い進行役がいて目標や計画が時間内に決まると、モチベーションが上がりますよね。

私たち青年海外協力隊経験者は、異文化の地において同じような経験をたくさんしてきました。協力隊員は、現地の人々の意見・アイデアを引き出すために、さまざまな工夫を凝らしながら“場づくり”をします。この“場づくり”こそが、参加や発言、相互交流がしやすくなるよう雰囲気をつくる“ファシリテーター”であり、会議の“良き進行役”です。特にコミュニケーション能力の高い隊員は、無意識に「ファシリテーションスキル」を駆使し、異文化なんて何のその、現地の人々の合意形成を上手に図りながら目標に向かって突き進みます。

そこで今回は、NPO法人「まちなか研究所わくわく」の宮道喜一(みやじ きいち)さんとタッグを組み、この「ファシリテーション」をテーマに、おきなわ世界塾を開催することになりました。宮道さんは沖縄県内で数々の“場づくり”を手がける、プロのファシリテーターです。

この日は台風接近にもかかわらず、28名の方々が参加してくださいました。第1回、第2回に引き続き、高校生から50代までと、相変わらず幅広い受講者層です。高校生、大学生、教員、会社員、NGO、協力隊OB、協力隊合格者というような集まりですから、自己紹介するだけでも刺激的です。

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どんどん出てくるアイデア・意見

宮道さんの講座で予想外だったことは、導入として「自己紹介」と「アイスブレーク」にかなりの時間を割いた点です。つまり、参加者同士の人となりを知るためのプロセスを重要視することが、“機能する場”を作るためには必要だということです。実際その通りだったようで、参加者からは「グループのメンバーで自己紹介をして、良い雰囲気でスタートできたので、いいアイデア・意見がたくさん出たし、みなさんの意識が高くなったんじゃないかと思います」という感想が寄せられました。

そして、基礎的な知識とスキルについてのレクチャーの後、実践演習を行いました。決められた時間の中で課題を達成するため、グループの中で役割分担し、インプットした知識・スキルを活用しながらの実践です。

参加者からは、「話し合いの場を進行、タイムキーパー、板書など、さまざまな役割で実施するという経験は、今後の学生生活でも活かしていけると思いました」(大学生)、「会議の目的について、認識を改めることができました」(会社員)、「普段は運営側なので、貴重な機会でした」(人材育成事業団体職員)、「ファシリテーションについては初めて学びましたが、海外へ行ったら是非役立てたいです」(大学生、協力隊合格者)などの声をいただきました。

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意外と、板書ってむずかしい

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5名×6グループで実践演習

講師を務めた宮道さんは、「ひとりひとりが大切にされる社会・地域を実現するために」というスローガンを大事にしながら、日々の活動にあたっています。「おきなわ世界塾」は、これからも、このような人々と手を取り合い、「世界人(せかいびと)」育成のために、さまざまなプログラムを創造していきたいと思っています。

(報告者:加藤)

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