伝統に誇り 沖縄でつながる青少年の絆「ウチナージュニアスタディー事業」(2014年9月)

沖縄事務所は、2013年に引き続き沖縄県主催の「ウチナージュニアスタディー事業」を受託し、プログラムの企画・運営を行っています。この事業は、海外に移住した沖縄県民の2世から4世と県内の中高生が共に生活をしながら、沖縄の歴史や文化、平和等を学習する経験を通して、沖縄への理解と絆を深め、世界の沖縄ネットワークを担う次世代を育成することを目的としています。


戦争体験者の証言集をじっと読む


「 あなたはなに人?」アイデンティティーについて意見交換

8月3日から9日まで行われた交流・学習プログラムには、ボリビア、ブラジル、アルゼンチン、ペルー、メキシコ、アメリカ、カナダ、マレーシア、ドイツ、韓国の10カ国から16名、沖縄県内から17名が参加しました。参加者は移民史を学ぶワークショップや、沖縄の歴史や生活を知るフィールドワークなどを行い、互いに交流を深めていきました。

さまざまなプログラムの中でも特に参加者の心に残ったのは、地元の中高生が、地域の歴史人物を題材とし伝統芸能を取り入れて創っている「現代版組踊(くみおどり)」(注)のバックステージ見学と、プログラム最終日に披露するためのパフォーマンスの練習でした。舞台裏を見学した参加者たちは、演舞者が一丸となって取り組む迫力の舞台に胸がいっぱいになり、涙が止まらない人も少なくありませんでした。「地元への誇り、それを仲間と伝えている姿に感動した」「言葉ではなく心で伝わった」。参加者にとって、この同世代の真剣な姿は、伝統を受け継ぐ意味を考える機会となりました。

注:伝統的な「組踊」を基に、心を揺さぶる現代音楽や躍動感あふれるダンスを加え、新たな沖縄芸能として独自の魅力を発信するステージ。


バックステージツアーの練習に参加


踊り切って見せた満面の笑顔

そして、参加者全員が最終日のフェアウェルパーティーで披露する現代版組踊のパフォーマンス練習が始まりました。「自分の中にあった沖縄の部分が大きくなった」「私たちはみんな、沖縄でつながっている」。

さまざまなプログラムや時間を共にし、自分たちのルーツ・沖縄をより意識するようになった参加者は、この1週間で築いた仲間との絆を、自分たちをつなぐ沖縄の伝統芸能でしっかりと表現しようとしていました。休み時間や寝る間を惜しんで、声をかけ合い練習に取り組む姿からは、パフォーマンスの完成度を上げることはもちろん、残された時間をできるだけ一緒に過ごしたいという気持ちも混じっているように見えました。

そして迎えた最終日の舞台。衣装をまとい、勇壮に、心を込めて踊り切ったあっという間の5分間。鳴り止まない大きな歓声と拍手が、緊張から解け達成感に溢れた表情の参加者を讃えました。

「この事業は終わったけれど、今日からが私たちの新しいスタートです」と締めくくった参加者。これからのウチナーネットワークをつなぐ要として活躍していくことを確信しています。

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