【第1陣】東日本大震災から5年。復興への道のりを東北に学ぶ~福島(防災・復興)コース

2016年10月12日から20日の9日間にわたり、大洋州6ヶ国(フィジー・キリバス・ソロモン・バヌアツ・サモア・クック)から南太平洋大学の大学生28名と教員(引率者)2名の計30名が来日しました。このグループの中心となる学習テーマは「防災と復興」です。5年前の東日本大震災で甚大な被害を受けた東北の都市が、人々の懸命な努力によりどのように復興してきたのかを深く理解するために、2015年にPALM7の開催地となった福島県いわき市を訪れました。その他にもホームステイや防災体験施設での学習など、防災・復興を学びながら日本のホスピタリティーや歴史・文化などにも触れ、短期間ではありましたが、たくさんの新たな発見を得た日本滞在となりました。

オリンピックセンターでのオリエンテーションの後、復興庁で震災後の日本の復興に関して講義を受けました。その後の視察体験旅行の導入部分として、ふさわしい内容のお話を伺うことができました。

翌朝、東京から福島県いわき市へバスで移動。都内から郊外に向かうにつれて自然豊かな風景に触れ、東京のイメージとは大きく異なった新たな日本のイメージを持った様子でした。いわき市に到着後、いわきの物産販売施設の会議室でいわき市長から歓迎のご挨拶をいただき、市職員から震災当時の被災状況などに関して映像をまじえた講義をいただきました。また、同じ場所で震災展が開催されており、写真や映像、展示物を通して、被災した地方都市の当時の様子やその後の復興の様子などを見ることができました。その後、復興土木工事が今なお続いている豊間地区へ移動し、津波により破壊された海岸部の復興工事を視察しながら同職員から解説していただきました

アクアマリンふくしま(水族館)への訪問では、港に隣接する大型観光施設での被災状況や、水族館を修復し、失った展示魚類等をいかに短期間で補充し得たかなど、興味深いお話を伺うことができました。また、水族館から撮影した津波発生時の記録ビデオも視聴することができ、実際の建物のどの位置まで津波が到達したかなど確認することができました。このような大規模な水族館自体にも、そして工夫のこらされた水槽展示や群れをなして泳ぐカツオやマグロ、大型のアザラシなどの展示にも、みなさん大喜びで写真を撮っていました。
午後からはPALM7会場となったスパリゾート・ハワイアンズを訪問し、他の観光客に交じってフラダンスを踊るなど人々との交流を楽しみました。いわき市石炭化石博物館では、石炭採掘の歴史や付近で発掘された恐竜の化石の展示などを視察しました。

来日5日目の夕方から6日目にかけて、いわき市内の家庭に分宿し、ホームステイを経験しました。一泊だけの滞在でしたが、日本の一般家庭で普段着のホスピタリティーを体験し、翌日ステイ先の家族と別れる際には別れを惜しんでハグしたり涙を流したりする参加者がたくさん見られました。

地元のNPO、コットンプロジェクトへの訪問では3.11大震災による津波被害や放射能風評被害ならびに農業従事者の高齢化による離農問題などによって耕作放棄地が増加している問題と、復興に向けた取り組みを学びました。また、実際にプロジェクトで生産した綿を使用しての人形作りを体験し、自分の作品と共に写真を撮ったり他の参加者の作品を批評したりにぎやかに交流を楽しみました。

 

アクアマリン福島見学


いわき市内のホストファミリーと


コットン人形作り体験

 

学校交流では、国立福島工業高等専門学校を訪問し、授業風景などを見学したり学生による活動発表を聞いたりしたほか、参加者による大洋州各国の歌や踊りの披露もあり、楽しい時間を過ごしました。

いわき市から東京に戻った後、そなエリア東京(東京臨海広域防災公園)で都市での震災疑似体験や防災に関連する展示などにより防災および自然災害への備えについて学びました。
最終日には、浅草寺を訪れ歴史的建造物や参道の土産物など、日本の伝統文化や歴史の一端を楽しみました。
最終日のワークショップ・報告会では、グループに分かれ研修旅行を振り返り、どのような新たな気づきがあったか、それをどのように他の人々に伝えるかなどについて検討し、結果を発表してもらいました。報告会では、今回の日本訪問で防災や被災からの復興についてたくさんのことを学んだこと、日本の社会・文化面でも日本に来て多くの気づきを得たといった感想が聞かれました。また、日本人の親切さ、細やかな気配り、他者を敬う姿勢といった国民性や、ゴミの少なさ、自然の美しさなどが印象的だったとういう感想も多く聞かれました。参加者たちは必ずやこのような日本に関する生の感想を積極的に社会に発信してくれることでしょう。

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