新しい日本に出会ったオーストラリアの学生達~オーストラリア 長崎コース

2016年1月26日から2月2日の8日間にわたり、オーストラリアから大学生25名が来日しました。「日本語・日本文化」をテーマに、都内では、最先端技術やポップカルチャーを、また、長崎県では独特の異国情緒あふれる文化や風習、長崎ならではの街並みや食文化を体験しました。

都内では、ビルが立ち並ぶ街の風景から一変して、まるでタイムスリップでもしたような雰囲気に包まれた浅草寺へ。お参りしたり、買い物をしたり、おみくじを引いたりと、思い思いに楽しんでいる様子でした。また、東京スカイツリー内にある千葉工業大学のタウンキャンパスでは、研究活動を通じて生まれた最先端技術を学びました。「世界文化に技術で貢献する」という精神をもとに行われる災害や、介護といったより身近な生活レベルでの技術の研究に、参加者たちは、大きな関心を寄せていました。

日本文化体験の一環として書道を体験した参加者は、その大半が日本語、日本文化に興味があり、中には書道経験のある学生もいましたが、書家、上田氏によるパフォーマンスに、みな釘付けになっていました。指導を受けながら、何度も練習を行い、完成した作品(扇子)は、思い出にお土産として持ち帰ってもらいました。また、大筆による俳句書きも行なわれ、俳句を通して、日本人独特の自然観、バランス、力強さの中にある、しなやかさ.といったものを肌で感じました。


初めてのおみくじ


最先端の技術に触れる


大筆による俳句書き

書道体験の後は、東京日本語教育センターで日本での留学に関する説明を受けました。参加者の中には既に日本での留学を決めていたり、留学を考えていたりする学生もいたため、熱心にメモを取る姿も見られました。概要を聞いたうえで、実際に日本語クラスを見学、見学後は、グループに分かれ、留学生との交流を行い、留学生活に関して、興味深く話を聞いていました。


東京日本語教育センター 


長崎追悼記念館


出島にて着付け体験

長崎では、まず長崎追悼記念館、原爆資料館、そして平和公園を巡り、平和について考えました。参加者は、みな真剣な表情で、案内人の話に聞き入り、それぞれがいろいろな考えを巡らせているようでした。一行はまた、一風変わった形で長崎の異国文化を味わう文化体験も行いました。鎖国政策の一環として築造された人工島、出島を訪れ、長崎に在留する外国人と日本人の親交の場として建てられた和洋折衷建築が並ぶ街並みを着物姿で散策しました。


RECNA核兵器廃絶センターでの学校交流 


ホストファミリーの子供たちと


キッコーマンにて醤油について学ぶ

長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)での学校交流は、前日に訪問した原爆資料館等での学習をもとに、グループディスカッションを行いました。核兵器というものをどのように捉え、そして私たちには何ができるのか、国を超え、言葉の壁を超え、意見を交わしました。トピック自体が難しいという意見もあがり、また、グループ内の意見がうまくまとまらず対立してしまうグループも見られましたが、なかなか触れる機会のないトピックで自分たちの考えや思いを伝えるという活動を通してできた友情は、短い時間でありながら、非常に深いものになったという声が参加者からあがっていました。長崎最終日のホームステイでは、ホストファミリーの温かさや親しみやすさに触れ、真面目で働き者、恥ずかしがり屋といった、自分たちが思い描いていた日本人像が全く異なるものであったという感想も出ていました。別れ際、別れを惜しんで、なかなかホストファミリーと離れようとしない参加者をバスに乗せるのは至難の業でした。

都内に戻った一行は、日本の食文化には欠かせない調味料、醤油の製造過程をキッコーマンの工場で学びました。醤油づくりの工程の長さ、奥の深さ、また、紹介された醤油を使った食事のレパートリーの幅広さに驚いている様子でした。


  報告会の発表

ビデオコンテストにて


  歓送会で集合写真

最終日の報告会では、オーストラリアにある視聴者参加型の番組を真似たスタイルで、非常にユニークな報告を行ってくれました。プログラムに参加する前と、参加した後の、日本、日本人に対する見方、考え方の違いを自分たちの経験を交えながら話してくれました。東京、長崎と、異なる文化を持つ二つの街を訪れ、様々な体験を通し、また、現地の人々と触れ合うことで、新しい日本を知った、そんな短いながらも充実した8日間だったのではないでしょうか。「また来るよ」「また会えるよね」そう言い残して、日本を発った彼ら。そんな彼らの気持ちと同じように、この日本のどこかに彼らがまた帰ってきてくれること、そして日本と繋がってくれることを願う人々の輪が少しずつ広がっています。 

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