南の島国から寒い日本へ~南太平洋大学 和歌山Aコース

2016年1月20日から28日の9日間にわたり、南太平洋の島国(フィジー、バヌアツ、キリバス、サモア、トンガ、ミクロネシア連邦)から大学生20名が来日しました。「日本語・日本文化」をテーマに、東京都内および和歌山県で多様な日本の姿に触れ、それぞれの視点から日本の文化に触れてもらいました。

降り注ぐ太陽の光、青い空、白い砂浜、綺麗な海というようなイメージが代表される、まさに南の島から来日した学生たち。初めて自国から出国した、初めて飛行機に乗ったという学生ばかりでした。日本に降り立った時、ほとんどの学生はビーチサンダルを履いており、第一声は「寒い・・・」という言葉でした。年中常夏の国々からやってきた彼らにとって、初めて冬を体感したようです。プログラム中に、個々に初めての防寒具や防寒着を購入し、手袋や帽子などを嬉しそうに装着していました。そんな学生達が過ごした9日間について紹介をします。

今回のプログラムでは都内にて、都庁展望台の見学やお台場、明治神宮に行き、都市の景観視察や現代のポップカルチャー、日本の伝統文化を楽しみました。学生の国では最も高い建物が3階または4階の高さだそうで、東京の高いビルが立ち並ぶスケールの大きさに驚いていました。また、日本の古き良き文化と先端技術が共存していることに対して、とても興味深かったようでした。都内を巡った後は新幹線に乗り、和歌山県を訪問しました。南太平洋の島国では列車が走っていないため、列車に乗ることすら学生たちにとって初めての経験でした。新幹線が目の前を通った際、学生たちは大歓声で喜んでいました。


お台場のガンダム前にて


お台場でディナー


新幹線に乗車

和歌山県では、まずは素晴らしい日本庭園のある料亭にて、とても和やかな空気の中、県庁の方々と交流を楽しみました。そして、和歌山市においてホームステイや、和歌山大学での学生交流などを通し、多くの人々と交流をすることができました。その中でも特にホームステイでの思い出は旅の一番の思い出だと語る学生さんが多く、日本人のおもてなしの心が学生さんの心に強く感銘を与えたようです。また、和歌山市では和歌浦散策をし、日本の歴史や文化について学びました。そして、紀州漆器の絵付け技法の一つである蒔絵を工芸士の指導を受けながら体験し、世界で一つだけのオリジナルの作品を仕上げることができました。「家族へのお土産にする」と話しながら多くの学生さんが家族へのメッセージを日本語で書いていました。このような学生交流、ホームステイ、絵付け体験などを通し、とても良い経験を和歌山ですることができました。


和歌山城にて集合写真


蒔絵絵付け体験に挑戦


ホームステイ家族との1枚

初めて経験する寒さは予想以上に厳しいものがあったようですが、辛い時は歌を歌いダンスをするなど、南の島持ち前の明るい性格で乗り越えている様子がありました。そして元々多くの学生が日本語を学んだことがあったため、積極的に日本語を話し、日本の方々と交流している様子がありました。

最終日の報告会では、日本人のおもてなし精神の素晴らしさや、伝統と先端技術が共存している日本の素晴らしさ、日本での環境問題への取り組みの姿勢について発表を行い、今後母国でどう活かすのかということ。そして、日本で学んだ経験や彼らが日本で経験した出来事をSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や大学でのプレゼンテーションなどを通し多くの人々に伝えたいと話していました。彼らの生き生きとした表情から、いかにこの9日間が素晴らしい経験であったかを実感することができました。

9日間のプログラムの中、学生は誰一人体調を崩すことなく過ごすことができました。最終日、空港へ向かうバスの中で、学生一人一人がスピーチを行い、このプログラムへ参加できたことへの感謝、同じグループの仲間への感謝を伝えてくれました。そして「日本にまた来たい、この9日間は私の人生を変える出来事だった」と話し大粒の涙をこぼしながらも、とても清々しい表情で帰国の途につきました。

南太平洋の島国で、多くの希望と将来を背負った学生さんたち。日本は太平洋諸国に対して、同じ太平洋に浮かぶ島国という共通点があり、様々な利害を共有しています。今後もグローバル化が進むにつれて、太平洋諸国と日本のつながりは重要になってくると考えられています。今回日本に来日した彼らが日本と南太平洋の国々との架け橋となり、活躍してくれることを願っています。 

ページの先頭に戻る