復興がすすむ釜石の海でのイベント「釜石のお仕事~漁師さん編」釣り体験 in はこざき(2014年9月7日開催)

ウニ漁はこんな船で出港するんだよ、とわかりやすく説明してくれました
ウニ漁はこんな船で出港するんだよ、と説明してくれました

釜石スクラムスクールでは、今年も海でのイベントを開催しました。釜石には、震災時の津波で崩れたままの漁港や、地盤沈下で満潮時に浸水するため、立入禁止の漁港もあります。しかし最近では工事が進み、整備された漁港も見られるようになってきました。

そんな中でも、夏の海で楽しい思い出をつくってほしい、おいしい海産物を支える漁師さんの仕事も知ってほしい、釜石にはとても魅力的な海があることを再確認してほしいという思いで実施しました。


自分の背丈より大きい昆布に大はしゃぎ!

海イベント第一弾は、6月15日に開催した「釜石のお仕事~漁師さん編~」。昨年も開催した人気イベントです。昨年と同じく漁船に乗ってホタテの養殖場を見学したほか、種付けから収穫、出荷、食卓に並ぶまでの流れについて、話を聞きました。

ウニは収穫できる時期と量が決まっていること、おいしいウニの選び方などを現役の漁師さんに聞くことができ、子どもたちだけでなく一緒に参加した保護者にも興味深い内容だったようです。漁場見学中に見つけた昆布をどうやって食べるのか、質問していた参加者の姿が印象的でした。


生きた魚をさわるのは貴重な経験

第二弾として、9月7日に「釣り体験 in はこざき」を開催しました。7月開催の予定が台風で中止、今度こそは、と待ちに待ったイベントでした。受付開始2日目にして満員となり、定員を30名から40名に増やし、また、開催場所も箱崎漁港から根浜漁港の船着場に変わるなど変更が相次いだものの、当日は青空が見える清々しい天気に恵まれ、無事に開催することができました。

当日は、協力をいただいたA&Fグリーン・ツーリズム実行委員会の方から、「チカの群れが入ったと漁師さんからの情報があったので、急遽仕掛けと餌を変更します!」との朗報があり、期待溢れる雰囲気に包まれました。参加者が続々と集まり、イベントを開始しました。

釣具を準備して、小魚の群れがすぐそこに見えている海面に釣竿を下ろすと、すぐに「釣れた!」という声が聞こえました。それからどの竿にも魚が食いつき、中には30匹以上釣った参加者もいました。


これはアジだよと優しく教えてくれるお姉ちゃん。
自然の中では参加者同士も仲良しになります

釣れたという満足感はもちろん、魚がたくさんいる釜石の自然の豊かさをしっかりと感じられた時間となりました。釣り開始時には釣り針から魚を取るのに緊張していた子もだんだん慣れていき、最後には魚をつかんで、笑顔で「こんなおっきいの釣れたよ!」と見せにきてくれました。自分が海から釣った魚を、家に持ち帰り調理して食べるということも沿岸ならではの体験です。

チカはししゃもほどの大きさで、天ぷらにするのがおいしいそうです。参加者の夕飯の食卓にたくさん並んだことでしょう。

自分でむいた達成感が一番の調味料?!

今回は、釣りだけでなくホタテ殻むき体験も行いました。釜石の海で2年かけて栄養も愛情もたっぷりに育てられた分厚くて大きなホタテ。馴れた手つきで手際よくささっと殻をむく漁師さんを見ると一見簡単そうですが、身がほぐれないようにむくには力も丁寧さも必要な作業です。

コツを聞きながら挑戦した後は、お待ちかねの試食タイム。直径4センチほどの肉厚の貝柱はしっかりと弾力がある歯ごたえで甘みが強く、調味料ではなく、海水のしょっぱさでよりおいしく頂きました。釜石の自然を舌でも堪能できた時間となりました。

震災前はよく釣りをして楽しんでいたという家族も、震災後に釜石に移り住み釣りは初めてという家族も、「楽しかった、また海に来たい!」と笑顔で帰られました。建物や道路整備の工事が進むことで、海岸で子どもたちが元気に遊んでいる姿が見られるようになったり、家族や友達と海での楽しい思い出をつくれる環境が着々と整ってきています。

少しずつでも復興へ向けて進んでいると実感しました。参加した子たちが大人になった時、釜石の海での楽しい思い出を次世代へと引き継ぎ、これからもずっとこの豊な自然を守っていってほしいと願っています。

 

報告者:岩田 いづみ(平成21年度4次隊/マラウイ/青少年活動)

関連リンク

A&Fグリーン・ツーリズム実行委員会

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