釜石の「風」を感じるおもちゃ作り(2014年5月11日開催)

私は、平成16(2004)年度より2年間南米エクアドルという国で、青年海外協力隊として障がい児支援に携わってきました。その後、平成23(2011)年4月、釜石市平田地区を中心に10日程、災害救援専門ボランティアとして被災者支援に関わりました。

いつかまた釜石で活動したい、という願いがかない、今年4月より、釜石スクラムスクールのイベントコーディネーターとして着任することとなりました。初めてのイベントとなる今回、ワクワク・ドキドキでした。どんな子供たちと会えるのかな、イベントを楽しんでもらえるかな、と心配もありましたが、子供たちの笑顔は世界共通! 緊張も一瞬で和らぎ、私自身も楽しく過ごせました。

今年度初となるイベントは、「風で動くおもちゃ作り」。小学校に入学したばかりの新1年生からお父さん・お母さん・おじいちゃん・おばあちゃんまで38名の参加がありました。

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風船ふくらまし競争。どっちが勝つかな?

まずは、釜石スクラムスクール学習支援員の漆原達一隊員(元南アフリカ共和国派遣の科学隊員)から、「風」に関する科学のお話です。風の仕組みや空気についてユニークなクイズや実験を行いました。

「日本では太陽は東から昇り、西へ沈みます。南半球である南アフリカの太陽は、日本と同じように東から西? それとも西から東?」。南アフリカで科学隊員として活動していた漆原隊員だからこそ出題できるクイズです。

ほとんどの方が、日本とは逆で「西から東へ」に手を挙げていました。正解は日本と同じ「東から西」です。しかし全てが同じではありません。南アフリカでは、太陽は東から西へ移動する中、北側を通ります。子供以上に大人の方が興味津々でした。

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一瞬でつぶれる空き缶にビックリ!

海・気温・空気などさまざまな要因が重なり、ここ釜石は、風力発電事業が実施されているほど「風」に恵まれた土地です。実験では、保護者代表と子供代表がペットボトルの中に入れた風船をどちらが早くふくらませるかを競います。応援に熱が入ります。結果は、子供代表の圧勝でした。

そこにも空気の秘密がありました。ペットボトルに小さな穴を開けることで、風船がふくらむのです。不思議ですね。また、別の実験では、空気の圧力により一瞬にしてつぶれた空き缶に子供たちは驚きを隠せない様子でした。まるで手品のような「空気」に関わる実験にワクワクしたことでしょう。

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家族で協力し合いながら凧を作ります

実験の後は、お待ちかねのおもちゃ作りがスタートです。今回は、ポリ袋で作る「ぐにゃぐにゃ凧」を作りました。家庭にある身近なもので作る凧。単純な作業にも関わらず、出来上がった凧は、すべて違う物となっていました。

色とりどりのポリ袋や骨となるストロー、凧糸など、それぞれが好きな色を選び、自分らしさを小さな凧に散りばめました。マジックで絵を書く子、スパンコールでキラキラと光るデザインを考える子、子ども以上に真剣に作るお父さんの姿も見られました。保護者の方やスタッフに手伝ってもらいながら、凧を完成させた時の子どもたちのうれしそうな表情が印象的でした。

この日ばかりは、いつも以上にお父さん・お母さんを頼もしく感じたことでしょう。親子の会話に思わず笑顔になりました。凧づくりが終わった子供には、5倍の大きさの巨大凧を飾りつけてもらい、みんなの気持ちをたっぷりのせた可愛らしい巨大凧も完成しました。

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絵やスパンコールでボクらしくデコレーション

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巨大凧にお絵かき

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空高く上がれ!

完成したオリジナルの凧を片手に、近くの公園へ移動。公園に到着したその瞬間から、凧揚げ大会がスタートしました。みな、誰よりも高く上げようと色々な工夫をしながら凧揚げを楽しんでいました。一瞬にして、青空にたくさんの凧が泳ぐ姿を見ることが出来ました。

その他にも、風で動くおもちゃとして立体凧・フリスビーや紙飛行機などを用意し、そのおもちゃで遊ぶ子供たちの姿も見られました。「もっと遊びたい」という声があがる中、楽しい時間は、あっという間です。イベントの終わりには、風で動くおもちゃを皆さんにプレゼントしました。お家でも、ご家族と一緒にいろんなおもちゃ作りにチャレンジしてほしいと思います。

もの作りを通して、風や空気の仕組みについて学び、考え、遊ぶ――。子供たちの興味の幅がもっともっと広がり、将来、釜石を支える若者へと成長していくことを願っています。

報告:釜石スクラムスクール 池田 梓
(平成16年度2次隊/エクアドル/養護)

 

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