No.5 任国のような街 釜石市生活

スリランカ紅茶の作り方を説明する筆者
スリランカ紅茶のいれ方を説明する筆者

私は復興庁からの派遣で、釜石市役所の子ども課で障がい児等の児童手当関係の受付業務を行っています。

私の業務からみえてくる震災の影響は、今まで養育していた保護者が震災で亡くなり養育者が変わったことで起こる虐待やひきこもりの問題、障害児が被災の影響で環境が変わり、パニックを起こす等、子どもたちの心への影響も大きいことが、被災地で働いてみて分かったことでした。

釜石市役所には、23人の協力隊経験者が復興庁からの派遣で働いています。一つの自治体に20人以上の協力隊経験者がいる職場環境は、仕事の悩みやそれぞれの任国の話を、ときには一緒に鍋を囲みながら話せるので、協力隊時代と同様に互いに支えあって働けて、ありがたいです。

釜石での生活は、今でも続く余震や冬の寒さで不安を感じることもありますが、協力隊時代の「任国での生活、文化、言語の違いで苦しんだ経験」があるので、多少の不安では「同じ日本で和食もあるし、日本語も通じるからどうにかなる!」と考えられるようになり、これは協力隊経験の賜物です。

また、釜石の人々は私たちのような外からの人間を優しく快く受け入れてくれます。市民の方からは「震災で失ったものも多いが、あなたたちに会えて得たものも多い」「外から来たあなたたちに釜石を変えてほしい」と話してくれる人もいて、期待されるうれしさと同時に責任も感じています。これからも初心を忘れず復興の手助けになるように働きたいと思います。

上の写真は、被災した子どもたちを対象としたスキー合宿に引率職員として参加したときのものです。初日に行われた交流会では、ほかの協力隊経験者と協力し、協力隊での体験を子どもたちにクイズ形式で紹介、スリランカの紅茶をみんなでいれるワークショップも行いました。子どもたちも興味津々に聞いてくれて、みんなで甘いスリランカ紅茶を味わいました。 

岩手県釜石市配属 岩手県復興局復興支援専門員 前田晃幸
(平成22年度4次隊/スリランカ/ソーシャルワーカー)

※当協会広報紙Springboard 2014年2月号からの転載

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