中部支部に「浪江町復興支援員」が駐在 ~復興に向けて歩む浪江町の「十日市祭」

 東日本大震災および福島第一原子力発電所事故で全町民21,000余人が避難対象となり、全国に分散避難を余儀なくされた福島県浪江町。避難している町民一人ひとりの暮らしを支えるため、全国に「浪江町復興支援員」が配置されています。当協会の中部支部には、愛知県を拠点に近隣12県を担当する復興支援員2名が駐在しています。

 
復興支援員
 
愛知県駐在の浪江復興支援員 向山明雄さん(左)と宮崎敏男さん
 
2017年3月31日、浪江町に出されていた避難指示が解除されました(帰還困難区域を除く)。帰還できるのは町全体の約2割の面積ながら、人口の約8割が居住し、商店もたくさんあった地域です。避難指示解除から半年が過ぎた10月末現在、293世帯・418人が浪江に戻って生活を始めています。
 

7年ぶりに戻ってきた「十日市祭」

そんな浪江町で11月25日(土)、26日(日)、7年ぶりに「十日市祭」が開催されました。
「十日市祭」は明治時代から続く地域最大級のお祭りで、出羽権現(現:浪江神社)の例大祭で秋の収穫物の「市」を立てたことに始まります。旧暦10月10日を中日として3日間行なわれ、中心地の新町通りを歩行者天国に、露店300店以上が立ち並び、3日間で10万人の集客があるお祭りです。
十日市

7年ぶりに開催された十日市祭

震災後は、役場庁舎のあった同県二本松市で開催してきましたが、一部避難指示解除をきっかけに、7年ぶりに浪江の地で開催することになりました。

2日間を通じて2万人以上の人が訪れました。浪江名物の「なみえ焼きそば」には長い行列が、浪江出身の民謡歌手のステージには立ち見客が出るなど大盛況。なつかしい顔を見つけて抱き合う人々、「久しぶりだなあ」「変わってないなあ」と声を掛けあう人々の姿があちらこちらで見られました。
浪江焼きそば

大人気の名物「なみえ焼きそば」

浪江出身歌手のステージは立ち見も出る大盛況

浪江出身歌手のステージは立ち見も出る大盛況

ふるさとの復興を実感する機会に

浪江町商工会の島田龍郎事務局長は、「主催団体のひとつとして、テレビやラジオで積極的に『十日市祭』を宣伝しました。遠方に避難している方でも、『浪江・十日市』の名前を見ると関心を持つと思いますし、ここに足を運んでくだされば、浪江も復興してきていることを実感し、戻ってきたいなという気持ちも強くなるのではないかと思います」

浪江町商工会事務局長の島田龍郎さん

浪江町商工会事務局長の島田龍郎さん

まちに戻ってきた方は高齢者が多く、NPOによる買い物代行サービスや無料タクシーなどを利用して生活しています。まだまだ生活環境が整っているとは言えないため、「まだ戻れない」と判断する人も多いのが現状です。しかし住まいの再建は着実に進んでおり、復興公営住宅や公的賃貸住宅なども入居が開始され、来春にはこども園と小中学校が開園予定です。

建設中の復興公営住宅

建設中の復興公営住宅

来春開園のこども園はすでに完成

来春開園のこども園はすでに完成

島田さんは「復興というものは一気に進むわけではありません。十日市祭のような催しを通じて浪江の地を踏み、再会を喜び、思い出を語りながら、復興にむけて一歩一歩前進している町の様子を実感してもらうことも大切だと思います」と語りました。


「十日市祭」では復興支援員の活動PRブースが設けられ、両日ともに多くの人が訪れました。今後も復興の進む浪江町の様子を、当協会でも発信していきます。

復興支援員の活動PRブース

復興支援員の活動PRブース

 

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