かわいい2頭の羊が岩沼に!~沿岸地区活用の可能性を探る(2015年11月16日掲載)

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1歳6か月オス。名前はまだない

2015年11月6日、岩沼市の沿岸地区に羊が放牧されました。生後6か月と1年6か月のオスの羊、2頭です。テレビアニメなどでおなじみの、顔が黒い「サフォーク」という種類です。なぜ羊を放牧したのか、と思われた方もいると思うので、理由を説明します。

震災後、岩沼市の沿岸地区は災害危険区域に指定され、千年希望の丘公園や、メガソーラーの設置など、一部地域は活用されはじめましたが、今もまだ多くの場所が荒れ放題で、雑草も伸びたままになっています。このような荒れた土地を何らかの方策で有効活用することはできないかと、考えました。

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スタッフ総出での作業

そこで考え付いたのが、羊の放牧です。「雑草を食べてもらい、荒れた景観を変える」「アニマルセラピーとして、見に来た人の心を癒してもらう」「羊の牧柵作りや管理、運営まで集団移転先の人々や、その近隣の皆さんと行ない、コミュニティー交流のきっかけとする」「毛刈り体験、毛の加工などを近隣小学校の子どもたちと一緒に行なう」「訪れる人が少ない千年希望の丘公園への集客を図る」など、羊を切り口として、さまざまな事業展開の可能性が浮かび上がってきました。

何よりも、沿岸地区に羊の群れがいて、のんびりと草を食べている風景ってわくわくしませんか。

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牧柵づくりは、住民の方にもお手伝いいただきました

春から本格的に放牧しようと準備を進めていますが、その前に、どれくらいの面積の雑草を食べるのか。また、われわれが羊を飼育できるのか等々、さまざまな不安がありました。

そこで、羊を飼育している東北各地の団体を訪ね、勉強させてもらいましたが、一度飼育・管理をしてみないことには分からないこともたくさんある・・・。ということで、東北大学、岩沼市に協力をいただき、今回の試験放牧を始めることになりました。

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羊が到着

牧柵の資材は、プレハブ仮設住宅に設置していた倉庫の廃材と、岩沼市より紹介をしてもらった方から提供していただいた竹を使いました。

他にもさまざまな工具を貸してもらったり、羊のエサとなる稲わらも分けてもらったりと、多くの方々からの助力、助言をいただき、実現しました。本格的な放牧に向けての小規模な試験放牧なので、牧柵作りは極力、JOCAスタッフで行なうつもりでしたが、ありがたいことに集団移転先住民の方も手伝ってくださり、何とか牧柵を完成させることができました。

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羊とよく目が合います

放牧された当初は羊たちも興奮していましたが、今ではすっかり落ち着き、毎日、おいしそうに草を食べています。現在は順調ですが、放牧を始めてから日が浅いので、毎日注意深く羊たちを見守っています。

今後も近況を報告していこうと思います。

報告:笠田一成(平成21年度3次隊/ガボン/村落開発普及員)

2016年1月8日追記:この事業が朝日新聞に紹介されました。

津波被災の集落跡地に羊を放牧 交流の場めざす 宮城(2016年1月8日掲載)
http://www.asahi.com/articles/ASHDT74NZHDTUNHB029.html

朝日新聞デジタル トップページ
http://www.asahi.com

 

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