宮城の秋「はらこ飯」(2014年12月2日掲載)


メス鮭とスリッパを比べると、大きさを
想像していただけるでしょうか

青年海外協力隊時代、宮城出身の隊員が「(食べ物の中で)はらこ飯が一番うまい」と郷土料理自慢をしていて、ずっと気になっていました。まさか自分が宮城でお世話になり、その郷土料理を作って食べられる日が来ようとは思いもしませんでした。その「はらこ飯」とは、鮭の煮汁でご飯を炊き、鮭の身を一緒に混ぜイクラを乗せたものです。イクラは鮭の腹にいる子だから「腹子」と言う説もあります。

以前、東南アジア諸国連合(ASEAN)からの研修生が岩沼を訪問した際に開催した「料理交流会」で、郷土料理として「はらこ飯」を作りましたが、今回は「みんなの料理教室」イベントで作りました。先生役の住民の方たちは、さすが地元の方です。「雌鮭はイクラがある。雄鮭は脂がのって旨い。雄雌1尾ずつ安く仕入れられる」と教えてくださり、おかげさまで予算を大幅に下回る値段で材料を仕入れることができました。


鮭をおろす先生役の住民の方に、注目が
集まります

鮭の皮は滑るため、先生役の住民の方は軍手をはめて魚をおろしました。シェフである住民の方は、おろし方の説明を添えてくれました。

テーブル毎に分かれ、さくの状態から皮をひき、薄切りにします。「どう切るの?」「大きさは?」恐る恐る始めた方も、時間がたつと慣れていきました。「家で作った」とおっしゃる方、「習いたかった」と熱心にメモをとる女性、水と煮汁の割合を尋ねる方が多くいらっしゃいました。


先生の説明を聴きながら、女性が熱心に
メモをとっています

鮭2尾分のアラは多く、アラ汁のみならず、アラ煮を作られる方もいらっしゃいました。皆さん、魚料理に慣れていらっしゃいます。煮汁の割合、アラ汁の味噌加減も、ご家庭の味があり、テーブル毎に異なります。まずは自分のテーブルの味、その後に別のテーブルの味を楽しみました。


あら? アラ? アラ煮まで作られました

名取川、広瀬川では鮭の遡上が見られ、岩沼市界に流れる阿武隈川でも、昔は鮭を捕獲していたそうです。「はらこ飯は岩沼が発祥」とおっしゃる方もいます。

仮設住宅も3年を超え、引っ越しされる方が増え、寂しさと寒さが募るように感じます。「家で作りたい」とおっしゃる方も、参加されなかった方も、旬の食べ物などで温まり、無事に冬を越えられますように。

 


これぞ、はらこ飯です


「いただきます」の後、すまし顔でパチリ

報告者:里の杜サポートセンター 黒川順子
(平成17年度1次隊/ラオス/看護師)

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