子どもたちとそのご家族のために―日本ユニセフ協会との連携事業(2012年1月31日)

東日本大震災の復興支援では、これまで海外に活動の軸を置き、支援を展開していたNGOや国際援助団体が支援活動を行っています。JOCAは、その一つである日本ユニセフ協会と、2011年10月より連携事業を開始。11月からは、不足している保育士の人手を補うべく、同協会が支援する保育園や育児支援施設でJOCAの国内協力隊員が活動しています。

日本ユニセフ協会は、震災直後の緊急支援物資配布の段階から、岩手、宮城、福島の3県において、子どもたちやお母さんを中心とした支援を実施してきました。主に教育、母子の保健・栄養、子どもの保護の三つの分野において、行政サービスの機能回復を支援するとともに、子どもたちの生活が震災前よりもよい状態となることを目指して、活動を展開しています。

また、被災した保育施設の仮設園舎の建設や備品の整備などを通じ、1日も早く再開できるよう、支援しています。そして2011年10月より、現地での調査や協議を経て、子どもたちの保育支援活動と子育て支援活動を中心としたJOCAとの連携事業「被災地子育て支援プロジェクト」を岩手県大槌町の大槌保育園と山田町地域子育て支援センターで開始しました。 

子どもをあやす国内協力隊員
子どもをあやすJOCA国内協力隊員(大槌保育園)

同協会が支援する保育施設の一つ、大槌保育園は、全壊は免れたものの、津波で園舎が浸水。浸水した施設での保育は、当面の間、行政から認められておらず、また、浸水地域での仮設園舎建設も許可が下りなかったため、内陸部に仮の場所を探すことになりました。そして、日本ユニセフ協会の協力の下、仮設園舎が建設され、6月1日に保育を再開し、震災前の半数近い約50人の園児が通い始めました。

園では、東京都社会福祉協議会保育士会の協力を得て、短期のボランティア保育士が交代で派遣されていましたが、保育園に通う子どもたちが落ち着いて日々を過ごせるように、保育士が継続的に保育業務に従事することが求められていました。

そこで、JOCAが派遣する国内協力隊員(注)や短期派遣の災害救援専門ボランティアが保育士業務を担い、子どもたちが安心して遊んだり学んだりできる環境づくりをお手伝いしています。
 

子どもと遊ぶ国内協力隊員
山田町地域子育て支援センターで
活動する国内協力隊員(左)

一方で、山田町にある織笠保育園は、高台に建っていたことから津波の被害は受けなかったものの、震災による職員の不足により、併設の子育て支援センターに職員を配置できなくなっていました。JOCAより派遣される国内協力隊員が子育て支援センターの業務を担うだけでなく、地域住民向けのイベント等を通じ、子どもや大人たちの絆を広げる、さまざまな活動を行っています。

国内協力隊員が11月1日から派遣され、現在、4人の隊員が活動しています。 

連携事業のきっかけは、現在、日本ユニセフ協会の職員として復興支援事業にあたる、帰国隊員の原田唯さん(20-1/ ニジェール/村落開発)。「JOCAの国内協力隊員のことを知り、自分の同期隊員に幼児教育隊員がいることを思い出した。協力隊経験者ならば慣れない土地でも適応して活動することができるし、保育士派遣の協力を得られるのではないか」と考え、旧知のJOCA本部職員に連絡し、連携事業を提案しました。

震災を経験した子どもたち中には、心に大きなショックを受けている子もおり、友だちや保育士の先生と遊ぶことができ、安心して1日を過ごせる保育の場所を確保することは、子どもたちの成長だけでなく、お母さんたちをはじめ、ご家族にとっても大変重要です。この連携事業は、当面2012年3月末まで実施する予定です。  

 

注)国内協力隊事業は、開発途上国の国づくりの経験を有する帰国隊員が、専門的な技術や知識を活用し、人々との協働を通じて地域活性化に取り組み、その過程で将来の協力隊員や地域社会を担う人材を育成する事業です。

▽詳しくは下記をご参照ください。
復興に対するJOCAの提案(平成23年4月6日)

▽日本ユニセフ協会 ウェブサイト(外部リンク)
http://www.unicef.or.jp/

 

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